#5 西丹沢の畦ヶ丸
【前回までのあらすじ】
水晶岳に行く為に登山を始めた僕は、初登山で丹沢山に行って来た。
下山すると僕は、新たな山の計画を立てた。
↓丹沢山へ向かうお話はこちら。
人生初の早朝から登山
2015.09.27 - 真夜中。
僕たち登山家4人は、西丹沢ビジターセンターという場所にいる。
国道246っていう道路があって、この道路で山北ってところまで行って、そこらで曲がると丹沢湖とか温泉とか出てきて、さらに進むと道がクネクネし出して、キャンプ場の看板がたくさん出てくる。時には鹿が道路を歩いてたり、なんかきみわるーい変な鳴き声とかたまに聞こえたりしながら着いたわけですよ。この「西丹沢ビジターセンター」という場所に。そんで西丹沢ビジターセンターの前には可愛らしい小さな駐車場。この駐車場が空いてないと困るから満車になる前に到着してやろうってことで夜中に出発してだな、すげー早く着いたのにだな、空いてたのは1台だけ!あぶねー。マジであぶねー。こんな山奥まで来て引き返すのは絶対嫌だからな。空いてて良かったー。って感じで、西丹沢ビジターセンターに到着した。※今思えば他にも止めれる場所はあるけどね。
ようするに、僕は友達3人と一緒に"畦ヶ丸"に登るため、登山口の目の前にある西丹沢ビジターセンターに駐車して、車の中で夜明けを待っているという状況。今回のメンバー4人のうち1人は登山経験者。僕の初登山の丹沢山に同行してくれた友人Kだ。
残りの3人は山に登ること自体 ''ほぼほぼ'' 初めての新米登山家である。ちょっとカッコいい言い方をしているが、ようするにただの山に登ったことがないおじさんだ。まあこーやってロクに山に行ったことないくせに登山家を名乗っちゃうおじさんともなると、もちろん登山家を気取りながら山に登りたがる。でも結局ただのおじさんだから山の道具なんて持ってないし、何を買って良いかもわからない。例えば靴。ひとまず自分が持ってる一番山っぽい靴を履いていく。その結果、当日の靴は左から「サッカーシューズ」、「編み上げブーツ」、「ビジネスシューズ」。本当にどうかしている。しかも「今後、登山やるかわかんねえから道具とか買わなくていいや!」とか山男っぽくぶっきらぼうにカッコつけて言っときながら当日は熊鈴を4人中3人持ってるという、登山の道具の中で「もっとも登山にしか使えないやつ」を当日までにちゃんと購入しているというビビリよう。何はともあれ、このポンコツ3人を連れて歩いてくれた登山経験者の友人Kには感謝するべきであろう。ありがとう。
いざ!畦ヶ丸へ!
さあ。薄暗い山の中に入っていくと、いくらも歩かず滝があった。
↑この日の早朝は色が綺麗だった。
肉眼では、ほとんど黒と深い青。
宇宙空間に流れる水のようだった。
ブルーレット置くだけ宇宙ver.
とも言えます。はい。
↑実際は、こんなスマホ写真とは比べ物にならないほど神秘的な色をしていた。
↑一旦こんな所に出る。川が流れている。
だーれもいない。時折聞こえる鳥の声と川の音。
畦ヶ丸の山頂まではこんな広い道もあった。
そして何度も川を渡って奥に向かって行く。
僕は友人Kに登山地図を少し見せてもらい、「現在地は何処?」と聞くと、登山経験者の友人Kはこう答えた。「えーっと、ここから来て、こっちに。。あ?こっち?ん?あ!これか!ここだね!」彼が指差した場所をみて僕の第六感はピーン!と来た。この男(友人K)はクレイジーだと。なぜなら"絶対にそこじゃない"ってところを指差していたからだ。
まあこんなクレイジーな人間が良いと言う水晶岳なら絶対に行った方が良いな。ってなり、僕はこの日に、水晶岳登頂に向けてのスイッチを本格的に入れた。さあ、まずやらなきゃいけないのは畦ヶ丸登頂!昨日ネットで調べておいたから大枠の道はわかる。もはや地図は僕の手元にあるので現在地を確認。思ったより地図は見れそうだ。そして地図を見て現在地を確かめたりするのは楽しいってことにも気付いた。
↑畦ヶ丸には、こんな渋い道がある。
↑水分をたっぷり含んだ空気が幻想的な雰囲気を作る。そしてひとたび幻想的な雰囲気だと感じた僕の感性が山そのものを幻想的なイメージに変える。僕はこのときに、山は表情を変えるということを知る。
↑興味本意で後ろを振り返る。そこには自分の想像を超える新鮮な景色があった。
今さっき歩いていた過去の自分を思い出せば、自分の性格が学べる。キツい時、苦しい時、自分は何を考え、どんな行動をとるのか。山で学んだことは不思議としたたかな人間になったような気にさせてくれる。自分の世界というものは何事も自分次第で、奥深いことばかりだった。
↑木の根っこがたくさんの道。山で濡れてる木の根っこは、想像を遥かに超えてめっちゃ滑るから適当に踏むとコケるということを忘れないでほしい。そしてもう一つ忘れないでほしい事がある。ここをビジネスシューズで通過したやつがいるということを。
↑なんだか総合的に良い道だと思わない?天然ミストでマイナスイオンばりばり。お肌ツルツルになる。気がする。
↑基本は白と黒の光と陰。そこに葉っぱの緑が入ってなんとも言えない景色になっていた。なんども言うがスマホで撮影したこんな写真より本物は格別。2015年の時点では、人間の目はまだまだスマホには負けていなかった。
↑う、うわ。地味。。。畦ヶ丸山頂には景色など全くなく、この棒が一本地面に刺さっていたので、いちお写真を撮る。他にもなんか一個あったが、興味ないのでこれだけ撮影。
↑こんな道を歩く気持ち良さってのがあって、アスファルトの道路の何十倍も気分がいい。その気分は いつもの自分より多く歩ける自分に変えてくれた。気分って大事みたいだ。
↑反対に渡る橋が流されていた。おそらく山に大雨が降ったらここの水は大量になって、ゴゴゴー!とか荒々しい音を立てて流れるんだろう。もう、どんまいとしか言いようがない。ここはBダッシュからのジャンプで難なく渡る。
↑もう少しでゴールって場所に避難小屋があった。小屋の前には綺麗な川が流れていたので、川のせせらぎを聴きながら休憩する。ってみんな言ってたけど、実際は380%誰も聴いていない。
↑この写真でわかるかなー?水が綺麗なんだよ。畦ヶ丸登山の道中には本当に綺麗な水が沢山あった。
↑さあもう畦ヶ丸登山も終わる。次のブログからは、山スイッチが入った僕の行動や調べた知識を記録しようと思う。興味があればまた見て下さい。